「明日着る服がない」
20代の頃のわたしは、定期的に会社帰りに店に駆け込んでいました。
当時のわたしは、週5日会社で働くOLでした。制服があったので、私服を着る時間なんて、週末を除けば短いものです。そして、服の数はそんなに多くはなかったけれど、十分に持っていました。
それでも「着る服がない」のです。
買い物に行くと、シンプルで、着回しできそうで、値段も手頃。そんな、それなりに満足いくものが見つかります。
「ああ、よかった」と、思って帰るのに、しばらくすると、何故かまた「着る服がない」という事態に襲われました。
あなたも、そんなことはありませんか?
実は、それには、とある理由があったのです。
服を買っても、着る服がないとなっていた理由
20代の頃買った服で、今でも覚えているものがあります。
黒のサーキュラースカートとアイスブルーの半袖サマーニット、濃紺のワンピース、ベージュのコート、青と白のストライプのワンピース、オレンジ色のカーディガン。
それらは、わたしのお給料ではちょっと高かったけれども、どれもお気に入りで、くたくたになるまで着ました。
雑誌を参考に、「こんな服が着たいな」と、イメージして買った服です。
一方で、焦るような気持ちで会社帰りに買った服がどんなだったかは、もう覚えていません。
当時から、わたしが服に求めていたのは「ときめき」でした。
服自体が素敵で、さらに着た自分のことも素敵に見せてくれることです。
わたしにとっての素敵な服とは色・素材・シルエットが好みであること。
色はブルー系で肌ざわ割りのいい天然素材、スタイルよく見えるすっきりしたシルエットや、ドラマチックなAラインの広がるシルエット。
でも、そのことを自覚していなかったので、「無難で何にでも合いそう」という基準で服を買っては、着なくなる、ということを繰り返していました。
あなたは服に何を求めていますか?
もし、求めている服と買う服が違っていたら、あなたもいつも「着る服がない」と、悩んでいるかもしれません。
あなたはどんなことを服に求めていますか?
1. 機能性
・冬の寒さや夏の暑さから守ってくれる
・着ていて楽である
・汚れにくい、洗濯機で洗える
2. 安心したい
・職場やママ友など、自分の所属する集団から浮かない
・みんなが着ている無難なもの
・好きなインスタグラマーさんがお勧めしている服
・体型を隠してくれる
3. 褒められたい
・みんなが知ってるブランド
・流行や季節を「先取り」したい
・「歩きにくいけど見た目がいい靴」のように、機能よりイメージ重視
4.なりたい自分になれる
・仕事ができそうに見える
・好印象を与える
・好きで自分らしいと思える
5.ときめきたい
・デザインや色重視
・作家物のファブックなど、個性のあるもの
・好きなブランド
あなたが「着る服がない」と思ってしまう理由
「似合う服が欲しい」とか、「おしゃれになりたい」と、思っていても、必要な服はそれぞれ違います。
服に安心を求める人は、実は似合うことよりも会社で浮かないことの方が重要だったりします。
また、安心を求める人は、「いつも同じ色ばかりだから、たまには違う色を買おう」と、思っても、結局、落ち着かなくて着ることができません。
ときめきを重視する人には、シンプルで丈夫で洗濯機で洗える服よりも、クリーニングに出さなければならない繊細なレースの方が魅力的だし、「無難だから」と、買った服はいずれ着なくなります。
機能性重視の人は、それと逆で、よそ行きのワンピースを買っても、家で洗えない、汚すから、という理由でクローゼットに仕舞い込んでいたりします。
これまでの自分の買い物を振り返ってみてください。
中には、「あれは買って正解だった」と、いう成功例があると思います。
「あれは買ったけど着なかったな」と、いう失敗例もあるでしょう。
失敗例と成功例から、自分はどんなタイプなのか考えてみましょう。上にあげたタイプとは違うかもしれないし、2つ3つ、混ざっているかもしれません。
自分自身を知れば、「服を買ってるのに着る服がない」ということがなくなっていくと思いますよ。