パーソナルカラーって? 診断で何がわかるの? いまさら聞けないパーソナルカラーのこと

あなたはパーソナルカラーという言葉を聞いたことはありますか?

雑誌やテレビ、どこかで耳にしたことがあると思います。
実際診断を受けたことがある人も多いかもしれません。

今日はパーソナルカラーの基本から、診断のメリットまで、お話しようと思います。

パーソナルカラーとは

パーソナルカラーとは、人それぞれの肌や髪、目の色と調和する色のことです。

わたしたちひとり一人、同じようでいて微妙に肌や目の色が違います。
なぜ違うのか。それは、持って生まれたヘモグロビンの色素や、肌の厚みの違いです。
それによって、色が白いとか黒いというようなことが決まります。

そして、持っている色によって、似合う色もひとり一人、違います。

あなたも、洋服を選ぶ時に、似合う・似合わないを感じたことはありませんか?
「黄色は似合わないなあ」とか、「グレーを着たら老けて見えるかも?」と、いうようなことです。

また、パーソナルカラー診断は単に「黄色が似合う・似合わない」を判断するものではなく、どんな黄色が似合うか判断するものです。


たとえば原色のビビッドなイエローが似合わなくても、明るいパステルイエローや、深みのあるマスタードイエローなら似合う場合もあります。

パーソナルカラーは変わる?

長い間、パーソナルカラーは一生変わらないとされてきました。最近では、年齢とともに似合う色は変わるというのが定説になっています。たとえば、ベースカラーは変わらなくても、年齢とともに色素が薄くなってくると、明るい色が似合うようになります。
過去に診断を受けていても、「最近似合う色が変わってきたな」と、思ったら、受けなおしてみるのもいいかもしれません。

パーソナルカラーのメリット

似合う色を身につけるメリットは、あなたの持って生まれた個性を最大限に引き出せることです。
また、色の調和が取れると、好印象を与えることができます。
たとえば、目が大きく見える、小顔に見える、ソフトで上品な印象を与える、元気で健康的な印象を与えるなどです。

明るい色(白)の布を首の下に当てると、顔色は明るくなり、
暗い色(黒)の布を首の下に当てると、顔色は暗くなります。
色は隣に来る色の影響を受けるからです。
この場合、顔色が明るい色や暗い色に影響されて見えます。

そして、明るい色が似合うか、暗い色が似合うかはあなたの肌の色や髪・目の色で決まります。
明るい色が似合えば明るく優しい印象に、暗い色が似合えばキリッとシャープに見えます。

逆に明るい色が似合わない場合、顔がぼんやりと寂しく見え、暗い色が似合わないと顔色が沈み、固い印象に見えます。

特に初対面の場合、似合う色を身につけている=好印象を与えることができます。
似合う色を知ることって大事ですよ。

どうやって診断するの? パーソナルカラー診断の方法

パーソナルカラー診断は、通常は明るい室内で、カラフルな色の布をお顔の下に当て、顔映りを確認して診断します。
鏡を見ながらですので、カラーリストとお客様、いっしょに見ることができます。

顔色がはっきりする・明るくなる・くすむ・青ざめる・健康的に見える
などの変化を、確認しながら似合う色を探します。

そのとき、メイクをしていてはお顔の血色の変化などがわかりにくいので、メイクは取っていただきます。

春夏秋冬? パーソナルカラー診断の基本

パーソナルカラー診断では、人の肌のタイプを4つのシーズンに分けます。
春夏秋冬です。

そのうち、上段の春と秋は暖かみのあるイエローベースの色。下段の夏と冬は涼しげなブルーベースの色に分類されます。
イエローベースの色が似合うと、お顔に血色が増し、健康的で生き生きと見えます。
ブルーベースの色が似合うと、お顔から血色が引かれ、色白ですっきりと見えます。

春夏秋冬のカラーパレットにはそれぞれ個性があります。

春のカラーパレットはビビッドカラーや清んだ明るい色。

 


秋のカラーパレットはソフトでニュアンスのある落ち着いた色や暗い色。

 


夏のカラーパレットはグレイッシュでソフトな優しい色。

 


冬のカラーパレットはビビッドで強い色やシャーベットのような明るくクールな色。

パーソナルカラーの問題点は?

パーソナルカラー診断を受けて、4つのシーズンのどのカラーパレットが似合うかわかると、似合う色の範囲が絞られます。
選ぶのが便利になる一方で、人によっては「私は春の色しか着ちゃだめなんだ」と、思い込む原因にもなります。

でも、シーズンが違っていても、似合う色がある場合があります。

たとえば「明るい色が似合う」人は、春のパレットにも夏のパレットにも似合う色があると思いませんか?

また、「春のカラーパレットの中でもオレンジは似合わない」なんてことも起こります。これは、オレンジが特に黄みの強い色だからです。
「血色がいい」を通り越して、肌色が黄ばんで見えるんですね。
イエローベースであっても、オレンジが似合う人は実はそう多くはありません。

新しいパーソナルカラー診断! グラデーションスケール®って?

これまでの診断では、カバーできない範囲がある。そこで考え出されたのが、グラデーションスケール®です。
これは4シーズン分類を否定するのではなく、4シーズン分類を踏まえた上で、あえてシーズンを分けずに、似合う色の要素を診断する色のモノサシです。

上の写真の長い布は、「グラデーション」という言葉のとおり、黄みの強いグリーンから青みの強いグリーンへのグラデーションになっています。

  • 黄みの強い色はあなたの顔色に血色を足して健康に。
  • 青みの強い色はあなたの顔色から血色を引いて色白に。
  • 布の中央は顔色から血色をたしたり引いたりしない色。

この中のどの範囲が似合うのか、あなたのお顔の前に当てたときに、顔色の変化がはっきりとわかります。

だから、「色のモノサシ」なんですね。

パーソナルカラーで大事な色の要素

パーソナルカラー診断では、
・ベースカラー
・色の鮮やかさ(彩度)
・色の明るさ(明度)
・クリアな色か混じり気のある色か(清濁)
この4つの色の要素の中から、似合う・似合わないを判断します。
グラデーションカラースケールはこのそれぞれに対応している布を用意しています。

この布は特許を取得したもので、この診断ができるカラーリストは全国でまだ50名ほどしかいません。

グラデーションカラースケール®の本が出版されます

わたしの所属しているJPFCA日本パーソナルファッションカラーリスト協会のなかがわやすこ理事の本が出版されます。
発売は7/17です。
もう迷わない!38歳からのパーソナルカラー

どの診断であっても着地点は同じ

パーソナルカラー診断には、春夏秋冬の4シーズン診断やグラデーションカラースケール®︎を使ったパーソナルファッションカラー診断のほかにも、8タイプや16タイプなど、いろんな流派があります。

そして、どこで受けたとしても、「似合う色を診断する」という点では同じです。

また、ほとんどのカラーリストが、「似合う色タイプしか着てはいけないわけではない」と、いうことを、発信しています。

似合う色はあなたのおしゃれの幅を狭めるものでなく、むしろ広げるものです。

パーソナルカラーの自己診断が難しい理由

パーソナルカラー診断はスマホや雑誌で自分ですることもできます。
でも、これ、なかなか難しいんです。

なぜなら、人はみんな自分について思い込みがあるから。

昔誰かに一度言われただけで「色が黒い」って思い込んでいたり、
自分が好きだから「ベージュが似合う」と、思っていたり。
あと、めっちゃ多い誤解が、「肌が黄色いからイエローベース」というものです。

選択肢きの自己診断では、思い込みで、本来のパーソナルカラーとは違う結果になる人が多いです。

もしも、スマホや雑誌で診断するなら自分で判断せずに、家族や友達に聞きながらやってみてくださいね。

また、スマホでお顔を撮影して診断するアプリなどは、必ず日中、明るい窓際などで行いましょう。光の色によって診断結果が変わってしまいますよ。(何度かやると、やるたび結果が変わった、という人もいるので100%当たる物では無いと思います)

パーソナルカラー質問あれこれ

好きだけど似合わない色は着てはいけないの?

パーソナルカラーが一番影響するのは顔の下です。好きな色が顔色を悪くするようなら、顔から離して着てみてください。
似合う色はあなたを魅力的に見せる色。好きな色はあなたの心を元気にする色。
どちらも大切です。

ベストカラーと言われた色がわたしには派手すぎて着れません

そんな時は、全面でなく、一部にベストカラーを取り入れましょう。まずは、スマホケースやネイルで取り入れてみるのもおすすめ。
特に好きな色でなかった、という場合は無理せずに。

似合う色は美人色・パーソナルカラーの思い出

ここでちょっと昔話をしたいと思います。
私がパーソナルカラーの勉強をはじめたきっかけは、職業訓練校のコースでした。
色彩検定とパーソナルカラー、それにアロマとハーブを学べました。

当時のクラスメートは12名。20台前半から、アラフィフまで、既婚未婚、いろんな女性が集まっていましたが、ほのぼのと仲のいいクラスでした。

パーソナルカラーの授業では、一人ずつ黒板の前に出て、先生に診断していただきました。
みんな前のめりになって、夢中で見ていました。

似合う色とそうでない色とで、その人の顔色や印象が驚くほど変わることがわかったからです。

いつもベージュを着ている人は、ショッキングピンクやロイヤルブルーを当てると、華やかな美人に変身しました。
地味で控えめな印象の人は、明るい水色を当てると、知的で綺麗な顔立ちが生え、シェイクスピアのお姫様のようでした。

みんな自分に何色が似合うかわからず、無難な色を身につけている人がほとんどでした。
そして、自分が診断される番になると、「まさか、こんな色が似合うなんて!」と、衝撃を受けていました。
私もこれまで着たことのない青緑や紫色が似合うと言われました。
すごくワクワクする出来事でした。

職業訓練のコースはたったの3ヶ月。あっという間に卒業が近づきました。
そんなある日、私たちは示し合わせて自分のベストカラーのトップスを身につけて登校しました。

朝の授業で校長先生が「みんな、今日は似合う色を着てるわけやね」と、気づいてくださいました。

この日は、若い人の発案で、卒業の時にみんなでお世話になった先生にプレゼントする動画を撮影することになっていたのです。(余談だけど自分の写っている映像がプレゼントになるという発想が、若いなと驚かされました)

教室はいつにも増して華やかで、動画を撮影した昼休みには、「似合う」だとか、「ぜったいその方がいい!」と、いう声があちこちであがりました。
私もベストカラーに近い色のトップスを探して着て行きました。
「それ似合う〜!」と、言われた時は、ただ嬉しかったです。
それまでのわたしは、青が好きなので、ほとんど青・紺・白を着ていました。
これをきっかけに、似合う色を取り入れることができるようになったのです。
とても楽しく思い出深い1日でした。

今でも当時のクラスメート数人とは親交があります。
みんな自分の似合う色を意識して、取り入れたり取り入れなかったりしながら、おしゃれを楽しんでいます。

もし、これまでパーソナルカラー診断を受けたことがあって、結果を活かしていない人がいたら、一度ベストカラーを着てみてください。
きっと新しいあなたの魅力に出会えるはずです。

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